中野市の形成外科,美容外科,皮膚科,整形外科たかはしクリニック

腰痛症、肩こり、膝の痛みと栄養

2019.10.17

前回、「痛みの本質は“気”＝エネルギーの流れの滞りであると考えています」と書きました。
クリニックを受診される腰痛症、肩こり、膝の痛みの患者さんの多くは近隣の整形外科、整骨院の治療で改善しない方が口コミで受診されるか、一度当院で改善した経験のある方が多いです。
私の治療の喜びはその場で痛みが改善し患者さんに驚いてもらうことです。そして再発しないために個々に違ったアドバイスやパワープレイトを用いて自分自身の筋肉を柔軟に育ててもらうことです。しかし数％の患者さんにほとんど効果がないか、効果がその日だけと言われることもあります。そのような方の多くは“気”の流れの改善が持続しない方で漢方との併用が効果的な方です。しかし、それでも難しい人がいます。開業以来、多くの患者さんを診させていただくことで学ばさせていただいた中で“栄養”が最も有効であった方たちを報告したいと思います

①肩こり→ヘム鉄で改善
女性の難治性の肩こりは漢方では瘀血（おけつ）をとり、発汗を促す漢方を選択することですので、貧血の改善が最も本質的な改善になる方がいます。嫁さんもそうでした。
※改善までの時間はもともとの血液データにもよりますが1～3ヶ月ほどです。ただし医療用サプリメントでの結果です。

②両側の上肢の痛み・または重だるさ→マグネシウムで改善
効果のある患者さんの特徴：仕事で手を酷使する・疲労が抜けずらい・足をよくつる方です。吸収効率の良いグリシン酸マグネシウムが解りやすいのですが、市販のにがり（便がゆるくならない程度まで服用）、マグネシウムの入浴剤（エプソムソルト）でも確認できます。
※改善までの時間はもともとの血液データにもよりますが数日～1ヶ月ほどです。ただし医療用のビタミンB群のサプリメントの併用も必要な方もいます。

③難治性の背部痛・腰痛→ビタミンB群で改善
効果のある患者さんの特徴：触診で筋肉がとても硬い・イライラしやすい・疲労感を感じている・お酒飲みに多い（アルコールの分解にビタミンBを消費するため）。
※改善までの時間はもともとの血液データにもよりますがアルコールを飲まれる方は禁酒してもらうことが原則必要で1～3ヶ月ほどです。ただし医療用のサプリメントでの結果です。

④難治性の膝の痛み→コンドロイチン・グルコサミン
効果のある患者さんの特徴：最近クリニックでは他の治療で改善できるためあまり出ていません。よく聞く名前のサプリメントですが効果のあるものが悲しいくらい少ないです。あまりにもコマーシャルされているほどに効果がないため消費者センターへの苦情も多かったようで、数年前には国で調べた内容の報告がありました。その時の内容は・分解できる構造体でなかった（吸収できないということです）製品が多く、また表示通りの容量が入っていない（最低の製品はなんと表書きの0.4％でした）これは取り締まる法律がないことによる悪質な業者があまりにも多いことによります。
当院では医療用のサプリメント：GMP工場（表示通り入っていなければ行政処分）ですので効果を感じています。ただし容量依存（たくさん飲むほど効果が高い）です。

たかはしクリニック院長高橋嗣明

形成外科の専門医。たかはしクリニック開設以来、形成外科の治療だけでなくオーソモレキュラー療法をはじめとする多様な治療を実践し、多くの慢性の難治疾患の治療にあたっています。北里大学医学部・北里大学大学院卒業、東京大学客員研究員・博士号取得。

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