中野市の形成外科,美容外科,皮膚科,整形外科たかはしクリニック

熊油と馬油

2024.03.14

原材料　月の輪グマ
これまたダイレクトな…

猟師さんに、踵のひび割れに良く効くよ　といただいた生まれて初めて見る熊油。
近くの道の駅でも売っていて、院長が買ってきました。

海辺育ちの私にはとても珍しいのですが、長野県民にはイナゴの佃煮や、蜂の子と同じように日常のものなのでしょうね。

昔は、やけどやあかぎれの治療やスキー日焼け後のお手入れ、乾燥肌などにも使っていたそうです。
ドングリなどの木の実を食べているからか、ベタベタせず植物性油のようにサラサラとしています。

そのままだと使いにくいので、冷蔵して固めてから使っていますが、ココナッツ油のように固くはなりません。滑らかに固まった油をすくった後は手の平ではスッと溶けますので使いやすいです。
匂いは決して花のようにいい香りではありませんが、獣臭はせず気になりませんでした。

もともと化粧品には興味はないのですが、このところさらに自然に還っているかのように、馬油(薬師堂ソンバーユ)や熊油、前回も紹介した雑草ツルボエキス(和草堂つるぼ)を保湿に使っています。

自然回帰は身体や心にも優しい。

滑らかにしたり、保湿性を上げるためにいろいろ配合された化粧品や保湿剤は、裏表示を見てください。平均的に20~30はカタカナの成分が書いてあります。

経皮吸収はもちろんありますし、繰り返し使うことで数十年後のシミや肌荒れの原因にもなることも考え、化学物質、石油(元はほとんどコレです)まみれの製品からはなるべく遠退くことをおすすめします。
使っている間は気がつきませんが、年を重ねてくると、実感してきますよ。
石油を肌につけるなどが良いわけがありません。(ワセリンも…)

原材料　熊
原材料　馬
このシンプルさを一度味わってみてください。

肌にすぐに馴染み、自然なサラサラした潤いを次の日に感じられます。何より傷の修復が早いです。
アトピーの方のように、乾燥がひどい方は何度も繰り返しつけると良いと思います。

どちらにも軍配はあり、今のところ
顔には馬、身体には熊に使い分けています。

特に自然派ではないのですが、きらびやかな女性紙の広告のように高級化粧品の紹介でなく、こういうシンプルな物が私には合っています。

自然豊かな信州での発見は楽しいです。

このように昔の人は、自然からの恩恵の中で過ごしていました。
便利すぎるこの世は果たして本当に豊かになったのでしょうか。

熊の捕獲に国が支援金を出すと法案で可決されました。
人的被害が過去最高だそうです。
そもそも木の実を不作にさせる環境を作ってしまった人間のエゴのつけが、自然の生態を崩してしまったでしょうに…

人は自然界の一部分として生かされている存在であることを忘れてはいけない。

自然由来のものをこれからも支持していくつもりです。

たかはしクリニック副院長高橋真弓

栄養療法カウンセラー（一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所認定ONP）、保健師、正看護師

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